【円の方程式の解法まとめ】一般形と標準形の使い分け・3点を通る円、軸と接する円の求め方|全7パターン

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今回は、円の方程式の求め方を全7パターンで徹底解説します!

標準形 \(\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)と一般形 \(\small x^2+y^2+\ell x+my+n=0\)の使い分け方から、3点を通る円、x軸・y軸に接する円など、試験頻出の解法を網羅しました。

各パターンの解き方のコツをステップ別に説明しているので、本記事で、円の方程式の立式手順を完璧にマスターしましょう!

本記事でわかること ・円の方程式を求める問題のパターン別解き方・考え方のコツ
・円の方程式が
  標準形:\(\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)
  一般形:\(\small x^2+y^2+\ell x+my+n=0\)
 で表せる理由
 本記事で扱う問題
初級問題
次の円の方程式を求めよ。
(1)原点を中心とした半径3の円
(2)\(\small (-1,2)\)を中心とした半径\(\small \sqrt{5}\)の円
(3)3点 \(\small (-2,3)\), \(\small (2,-1)\), \(\small (4,1)\)を通る円
標準問題
次の円の方程式を求めよ。
(1)中心が\(\small (3,-2)\)で、\(\small x\)軸に接する円
(2)中心が\(\small (-4,3)\)で、\(\small y\)軸に接する円
(3)点 \(\small (-4,-5)\)を中心とし、直線 \(\small x-2y=1\) に接する円
(4)中心が\(\small (1,1)\)で、点\(\small (-1,3)\)を通る円
(5)2点 \(\small (0,1)\), \(\small (2,3)\)を直径の両端とする円
応用問題
次の円の方程式を求めよ。
(1)直線 \(\small y=2x-5\) 上に中心をもち、2点 \(\small (4,6)\), \(\small (-2,2)\)を通る円
(2)円 \(\small x^2+y^2-4=0\), \(\small x^2+y^2-6x+2y=0\)の2つの交点と点 \(\small (2,1)\)を通る円
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円の方程式の公式|標準形

円の方程式の標準形とは

標準形と呼ばれる円の方程式は、円の特徴を表す中心座標半径がすぐにわかる形で表された方程式のことです。

補足
参考書によっては『基本形』と表現されることもあります。

具体的には次の形で表されます。

Point:【標準形】点 \(\small (a,b)\)を中心とした円の公式
点 \(\small (a,b)\)を中心とした半径 \(\small r\)の円の方程式は
$$\small \color{#ff0055}{(x-a)^2+(y-b)^2=r^2}$$ で表される。

例えば、中心が\(\small (2,-5)\)半径が\(\small 3\)の円の方程式は
\begin{split}
&\small (x-\color{#ef5350}{2})^2+(y-(\color{#ef5350}{-5}))^2=\color{#ef5350}3^2\\
\small \Leftrightarrow \space &\small \color{#ff0055}{(x-2)^2+(y+5)^2=9}\\
\end{split}
となります。

【補足】標準形の特殊形が原点を中心とした円の公式
標準形で\(\small a=0\), \(\small b=0\)(つまり、中心座標が原点 \(\small (0,0)\))の場合、円の方程式は $$\small \color{#ef5350}{x^2+y^2=r^2}$$ になります。

円の方程式が標準形で表せる理由

そもそも、円の方程式が\(\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\)で表せるのはなぜでしょうか?
この理由が頭の片隅にあるだけでも公式の暗記が楽になるので、一緒に理解を深めていきましょう。

補足
なお、ここでは公式暗記を少しでも楽にするために感覚的に理解することを目的としているので、厳密な証明ではない点だけご注意を。細かい論証まで知りたい人は、教科書や参考書に証明が載っていると思うので、そちらを確認してみましょう。

では、早速解説していきます。いきなり標準形のパターンで考えると分かりにくいので、まずは一番簡単な場合である原点を中心とした円の方程式が
$$\small x^2+y^2=r^2$$
で表せる理由を解説していきます。

実はその理由を理解するのは意外と簡単です。中心から半径 \(\small r\)の円上にある1点の座標を \(\small (x,y)\)とおきます。

ここで、上図の赤色の直角三角形に着目すると、三平方の定理が成り立つことから
$$\small x^2+y^2=r^2$$
が成り立つことが分かります。これが円の方程式です。

あとは、この原点を中心とした円の方程式を、\(\small x\)軸方向に\(\small a\)、\(\small y\)軸方向に\(\small b\)だけ平行移動してあげれば、中心が\(\small (a,b)\)、半径\(\small r\)の円の方程式(標準形)
$$\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2$$
が得られます。

【補足】関数の標準形と平行移動
\(\small x\)軸方向に\(\small a\)だけ平行移動した座標は、\(\small x\)を\(\small x-a\)に置き換えた形になります(\(\small y\)軸方向も同様)。

関数の標準形は原点を通る場合を平行移動して求めることが多いので、覚えておくと便利です。
例えば、2次関数で頂点\(\small (p,q)\)の放物線 \(\small y=a(x-p)^2+q\)は、原点を中心とした放物線 \(\small y=ax^2\)を\(\small x\)軸方向に\(\small p\)、\(\small y\)軸方向に\(\small q\)だけ平行移動させた放物線なので、\(\small x\)を\(\small x-a\)、\(\small y\)を\(\small y-b\)に置き換えて
$$\small y-q = a(x-p)^2$$
となることから導けます。
Point:円の方程式が標準形で表せる理由
・原点を中心とした円の方程式は、三平方の定理の関係式そのもの。
\(\small x^2+y^2=r^2\)を平行移動したら標準形が得られる。

円の方程式の公式|一般形

円の方程式の一般形とは

円の方程式の一般形とは、標準形を展開した方程式のことです。
具体的には次の形で表されます。

Point:【一般形】円の公式
一般的に円の方程式は
$$\small \color{#ff0055}{x^2+y^2+\ell x+my+n=0}$$ で表される。

標準形の円の方程式を覚えておけば、展開したらこの形になるのは当たり前なので、正直覚えるというよりは、こんな形を見かけたたら円の方程式かもというのを知っておく程度でよいです。

ちなみに、標準形は円の中心や半径が式からすぐわかったのですが、一般形ではすぐには分かりません。係数 \(\small \ell,m,n\)が円の中心座標や半径を表しているわけでもないので、頑張って標準形になるように式変形することで、やっとどんな円かが分かります。

一般形の注意点

細かい話ですが、一般形 \(\small x^2+y^2+\ell x+my+n=0\)は、実は必ず円の方程式を表すわけではないので注意が必要です。

円の方程式となるためには、\(\small \ell^2 + m^2 -4n>0\)という条件を満たす必要があります。

この条件は覚えなくても大丈夫です。ここでは、円の方程式になるためには係数 \(\small \ell,m,n\)が満たすべき条件があるということだけ把握しておきましょう。

【補足】円の方程式になるための条件
\(\small \ell^2 + m^2 -4n>0\)という条件は、一般形 \(\small x^2+y^2+\ell x+my+n=0\)を標準形に式変形することで導出できます。
標準形への式変形は大変なので、詳細は割愛しますが、頑張って平方完成すると
$$\small \displaystyle \left(x+\frac{\ell}{2}\right)^2+\left(y+\frac{m}{2}\right)^2=\frac{\ell^2+m^2-4n}{4}$$
となるので、円の方程式になるためには、右辺が\(\small r^2\)、すなわちになる必要があることから、\(\small \ell^2+m^2-4n>0\)という条件が出てきます。

【問題&解説】円の方程式を求める問題7選

ここでは問題のパターン別に円の方程式の求め方を解説します!

【問題1】円の公式の利用(難易度:★☆☆☆)

公式の利用
難易度:☆☆☆
次の円の方程式を求めよ。
(1)原点を中心とした半径3の円
(2)\(\small (-1,2)\)を中心とした半径\(\small \sqrt{5}\)の円
解法のPoint
円の方程式の公式(標準形)
$$\small (x-a)^2+(x-b)^2=r^2$$  ※中心座標 \(\small (a,b)\)、半径 \(\small r\)
 に当てはめよう!
 解答(1)

原点を中心とした円の方程式の公式
$$\small x^2+y^2=r^2$$
で、半径が3なので \(\small r=3\)を代入すると
$$\small \color{red}{x^2+y^2=9 \space \cdots 【答】}$$

別解
点\(\small (a,b)\)を中心とした円の方程式の公式
$$\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2$$
に、\(\small a=b=0\), \(\small r=3\)を代入してもよい。
 解答(2)

点\(\small (a,b)\)を中心とした円の方程式の公式
$$\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2$$
で、\(\small a=-1\), \(\small b=2\), \(\small r=\sqrt{5}\)を代入すると
$$\small \color{red}{(x+1)^2+(y-2)^2=5 \space \cdots 【答】}$$

【問題2】3点を通る円(難易度:★☆☆☆)

3点を通る円
難易度:☆☆☆
3点 \(\small (-2,3)\), \(\small (2,-1)\), \(\small (4,1)\)を通る円の方程式を求めよ。
解法のPoint
・3点を通る円の方程式は、円の方程式(一般形)に3点を代入せよ。
 解答

円の方程式は一般的に \(\small x^2+y^2+\ell x + my +n =0\)とおくことができるので、ここに通過する3点の座標を代入すると

\begin{cases}
\small -2\ell+3m+n=-13\\
\small 2\ell-m+n=-5\\
\small 4\ell+m+n=-17\\
\end{cases}

という3つの文字を含んだ連立方程式を得ることができます。

あとはこの連立方程式を頑張って解くと(意外と大変…)、

$$\small \ell=-2, \space m=-4, \space n=-5 \quad [*1]$$

と求めることができるので、円の方程式は \(\small x^2+y^2-2x-4y-5=0\)…【答】.

*1:【補足】3つの文字を含む連立方程式の解き方
文字を1つ消去して2つの文字を含む連立方程式に帰着させることがポイントです。
今回であれば、3つの式で係数が揃っている\(\small n\)を消去することで
のように\(\small \ell, \space m\)だけの連立方程式にすることができます。
\(\small \ell, \space m\)の値が求まれば、もとの3つの方程式のどれかに代入することで残りの\(\small n\)も求めることができます。

【問題3】軸・直線と接する円(難易度:★★☆☆)

軸・直線と接する円
難易度:★★☆☆
次の円の方程式を求めよ。
(1)中心が\(\small (3,-2)\)で、\(\small x\)軸に接する円
(2)中心が\(\small (-4,3)\)で、\(\small y\)軸に接する円
(3)点 \(\small (-4,-5)\)を中心とし、直線 \(\small x-2y=1\) に接する円
解法のPoint
・『接点と中心の距離』=『半径』を利用して、円の方程式(標準形)に当てはめろ!
 解答(1)

既に中心座標が分かっているので、
$$\small (x-3)^2+(y+2)^2=r^2$$
あとは半径が分かれば円の方程式を求めることができます。

ここで、求める円を図で描いてみると、円の半径が2であることが分かります。

よって、\(\small (x-3)^2+(y+2)^2=4\)…【答】.

補足
軸と接する円の半径は、\(\small x\)軸と接する場合は『中心の\(\small y\)座標の絶対値』で、\(\small y\)軸と接する場合は『中心の\(\small x\)座標の絶対値』のように、\(\small x\)と\(\small y\)が逆転することに注意!
実際に図を描いて考えるとミスが減ります。
 解答(2)

\(\small y\)軸と接する場合、中心座標の\(\small x\)座標の絶対値が半径になるので、半径は4。

よって、円の方程式は、\(\small (x+4)^2+(y-3)^2=16\)…【答】.

 解答(3)

円の半径は、図のように中心座標と直線との距離になります。この距離は、点と直線の距離の公式を使って求めることができます。

CHECK:点と距離の公式 点\(\small (x_1,y_1)\)と直線 \(\small ax+by+c=0\)との距離 \(\small d\)は $$\small \color{#ff0055}{d=\frac{|ax_1+by_1+c|}{\sqrt{a^2+b^2}}}$$

よって、点 \(\small (-4,-5)\)と直線 \(\small x-2y-1=0\)との距離が半径なので

\begin{split}
\small r &\small \displaystyle= \frac{|(-4)-2\cdot (-5)-1|}{\sqrt{1^2+(-2)^2}}\\
&\small \displaystyle= \frac{5}{\sqrt{5}}\\
&\small = \sqrt{5}\\
\end{split}

故に、円の方程式は、\(\small (x+4)^2+(y+5)^2=5\)…【答】.

【問題4】中心と1点を通る円(難易度:★★☆☆)

中心と1点を通る円
難易度:★★☆☆
中心が\(\small (1,1)\)で、点\(\small (-1,3)\)を通る円の方程式を求めよ。
解法のPoint
・中心と1点を通る円の方程式は、円の方程式(標準形)に円周上の点を代入せよ。
 解答

問題の条件より円の方程式は、

$$\small (x-1)^2+(y-1)^2=r^2 \space \cdots ①$$

と表せます。

この方程式が点 \(\small (-1,3)\)を通ればよいので、①に代入することで

\begin{split}
\small (\color{#ef5350}{-1}&\small -1)^2 +(\color{#ef5350}{3}-1)^2=r^2\\
\small \Leftrightarrow \space &\small 4+4=r^2\\
\small \Leftrightarrow \space &\small r^2=8\\
\end{split}

よって、①は \(\small (x-1)^2+(y-1)^2=8\)…【答】.

【問題5】直径の両端の座標を通る円(難易度:★★☆☆)

直径の両端の座標を通る円
難易度:★★☆☆
2点 \(\small (0,1)\), \(\small (2,3)\)を直径の両端とする円の方程式を求めよ。
解法のPoint
直径の両端の座標を通る円の方程式は、図形的に解け!
・中心座標:直径の両端の座標の中点
・半径  :直径の両端の距離 \(\small ÷2\)
 解答

円の方程式の公式(標準形)では、中心の座標と半径が分かっていれば円の方程式が求めることができました。

円の中心座標は直径の真ん中、すなわち2点 \(\small (0,1)\), \(\small (2,3)\)の中点なので、

$$\small \displaystyle \left(\frac{0+1}{2},\frac{1+3}{2}\right)=(1,2) \space \cdots ①$$

CHECK:中点の座標の求め方 2点 \(\small (x_1,y_1)\), \(\small (x_2,y_2)\)の中点の座標は $$\small \color{#ff0055}{\left(\frac{x_1+x_2}{2},\frac{y_1+y_2}{2}\right)}$$

半径は、直径の半分であり、直径は両端の座標の距離ですから、三平方の定理より

\begin{split}
&\small \sqrt{(2-0)^2+(3-1)^2}=2\sqrt{2}\\
\end{split}

CHECK:2点間の距離の求め方 2点 \(\small (x_1,y_1)\), \(\small (x_2,y_2)\)の距離は $$\small \color{#ff0055}{\sqrt{(x_2-x_1)^2+(y_2-y_1)^2}}$$

よって、半径は\(\small \sqrt{2}\)…② と求まります。

あとは円の方程式の公式(標準形)に代入して、\(\small (x-1)^2+(y-2)^2=2\)…【答】.

【問題6】中心が直線上にある円(難易度:★★★☆)

中心が直線上にある円
難易度:★★★
直線 \(\small y=2x-5\) 上に中心をもち、2点 \(\small (4,6)\), \(\small (-2,2)\)を通る円の方程式を求めよ。
解法のPoint
・中心の\(\small x\)座標を文字でおき、中心座標を文字で表せ
・2点を通るという条件から、円の方程式を2通りで表し、中心の\(\small x\)座標と半径を求める。
 解答

円の中心の\(\small x\)座標を\(\small t\)とおくと、中心が直線 \(\small y=2x-5\)上にあることから、\(\small y\)座標は \(\small y=2t-5\)となります。

すなわち、円の中心座標は \(\small (t,2t-5)\)と表せます。

このことから、円の方程式は

$$\small \color{#ef5350}{(x-t)^2+(y-(2t-5))^2=r^2 \space \cdots ①}$$

のように\(\small t\)と半径 \(\small r\)を用いて書き下すことができました。

①が2点を通るという条件から、それぞれの座標を①に代入すると

\begin{split}
&\small (4-t)^2+(6-(2t-5))^2=r^2\\
\small \Leftrightarrow \space &\small \color{#ef5350}{(t-4)^2+(2t-11)^2=r^2 \space \cdots ②}\\
\end{split}

\begin{split}
&\small (-2-t)^2+(2-(2t-5))^2=r^2\\
\small \Leftrightarrow \space &\small \color{#ef5350}{(t+2)^2+(2t-7)^2=r^2 \space \cdots ③}\\
\end{split}

②-③をして \(\small r^2\)を消去すると

\begin{split}
&\small \{(t-4)^2+(2t-11)^2\}\\
&\small -\{(t+2)^2+(2t-7)^2\}=0\\
\small \Leftrightarrow \space &\small -28t+84=0\\
\small ∴ \space &\small t=3 \space \cdots ④\\
\end{split}

【補足】連立方程式の計算
一般に\(\small n\)個の文字を含む方程式を求めるためには、\(\small n\)個の方程式が必要です。
今回であれば、②、③は2つの文字を含む連立方程式なので、解くことができると判断できます。

円の方程式の場合は、連立方程式に2乗が含まれるので解けるか不安になりますが、\(\small r^2\)が必ず消去できるので、うまく解くことができます。また、その後の\(\small t\)の方程式も計算は少々煩雑ですが、\(\small t^2\)の項もきれいに消えるため意外と簡単に解くことができます。

このような計算の見立ては経験として覚えておくとよいでしょう。

②に\(\small t=3\)を代入して\(\small r^2\)を求めると

\begin{split}
&\small (\color{#ef5350}3-4)^2+(2\cdot \color{#ef5350}3-11)^2=r^2\\
\small ∴ \space &\small r^2=26 \space \cdots ⑤\\
\end{split}

よって、④、⑤を①に代入することで、求める円の方程式は \(\small (x-3)^2+(y-1)^2=26\)…【答】.

【補足】2点を通る円
『2点を通る円』は問題5のように直径の両端とは限らないので注意。直径の両端ではない場合は図形的には解けないので、今回のように円の方程式に代入して中心や半径を求めていく解法になる。

【問題7】2つの円の交点を通る円(難易度:★★★★)

2つの円の交点を通る円
難易度:★★★★
円 \(\small x^2+y^2-4=0\), \(\small x^2+y^2-6x+2y=0\)の2つの交点と点 \(\small (2,1)\)を通る円の方程式を求めよ。
解法のPoint
2つの円の方程式を連立して交点の座標を求めるのは理論上可能ですが、ルートを含む方程式になるため、解くことが困難です。
そのため、定数 \(\small k\)を利用して求める解法がおすすめです。
Point:2円を通る円の方程式
2円を通る円の方程式は、 $$\small \color{#ff0055}{k(円の方程式 1)+(円の方程式 2)=0}$$ (ただし \(\small k \neq -1\))で与えられる。
 解答

2つの円を通る円の方程式は、定数 \(\small k\)(\(\small k \neq -1\))を用いて

\begin{split}
\small \color{#ef5350}{k(x^2+y^2-4)+(x^2+y^2-6x+2y)=0} \space \cdots ①\\
\end{split}

と表せます[*補足1]。

①が点 \(\small (2,1)\)を通ればよいので、代入して \(\small k\)を求めると

\begin{split}
&\small k(2^2+1^2-4)+(2^2+1^2-6\cdot 2+2\cdot 1)=0\\
\small \Leftrightarrow \space &\small k-5=0\\
\small ∴ \space &\small k=5\\
\end{split}

よって、①に \(\small k=5\)を代入することで、求める円の方程式は

\begin{split}
&\small 5(x^2+y^2-4)+(x^2+y^2-6x+2y)=0\\
\small \Leftrightarrow \space &\small 6x^2+6y^2-6x+2y-20=0\\
\small ∴ \space &\small \color{red}{3x^2+3y^2-3x+y-10=0 \space \cdots 【答】}\\
\end{split}

【補足1】2つの円の交点を通る円の方程式

ここでは、2つの円の交点を通る円の方程式が①のように表せる理由について解説します。

仮に2つの交点が \(\small (x_1,y_1)\)、\(\small (x_2,y_2)\)だったとすると、交点は2つの円の方程式を満たすので

\begin{split}
&\small
\begin{cases}
\small {x_1}^2+{y_1}^2-4=0\\
\small {x_1}^2+{y_1}^2-6x_1+2y_1=0\\
\end{cases} \quad \cdots (a)
\\\\
&\small
\begin{cases}
\small {x_2}^2+{y_2}^2-4=0\\
\small {x_2}^2+{y_2}^2-6x_2+2y_2=0\\
\end{cases} \quad \cdots (b)
\end{split}

が成り立ちます。

ここで、①の方程式の左辺に\(\small x=x_1\), \(\small y=y_1\)を代入すると、\(\small (a)\)より

\begin{split}
&\small k({x_1}^2+{y_1}^2-4)+({x_1}^2+{y_1}^2-6x_1+2y_1)\\
&\small =k\cdot \color{#ef5350}0+\color{#ef5350}0\\
&\small =0\\
\end{split}

より、

\begin{split}
\small k({x_1}^2+{y_1}^2-4)+({x_1}^2+{y_1}^2-6x_1+2y_1)=0\\
\end{split}

が成り立つことが分かります。このことから、①は、点 \(\small (x_1,y_1)\)を通る方程式であることが分かります(①の式が、点 \(\small (x_1,y_1)\)を代入しても成り立つため)。

同様に、\(\small x=x_2\), \(\small y=y_2\)を代入した場合についても、\(\small (b)\)より

\begin{split}
\small k({x_2}^2+{y_2}^2-4)+({x_2}^2+{y_2}^2-6x_2+2y_2)=0\\
\end{split}

が成り立つため、、①は、点 \(\small (x_2,y_2)\)も通る方程式であることが分かります。

よって、①は2つの円の交点である点 \(\small (x_1,y_1)\)、\(\small (x_2,y_2)\)を通ることが分かりました。

最後に、①を\(\small x,y\)について整理すると

\begin{split}
&\small k(x^2+y^2-4)+(x^2+y^2-6x+2y)=0\\
\small \Leftrightarrow \space &\small (k+1)x^2+(k+1)y^2-6x+2y-4k=0\\
\small \Leftrightarrow \space &\small x^2+y^2-\frac{6}{k+1}x+\frac{2}{k+1}y-\frac{4k}{k+1}=0 \\
&\small \space (k \neq -1)\\
\end{split}

最後の式は、円の方程式の一般形 \(\small x^2+y^2+\ell x+my+n=0\)の形なので、①の方程式は円の方程式を表していることになります。

以上をまとめると、①は2つの円の交点を通る円の方程式であることが分かります。

【補足2】\(\small k=-1\)の場合はどうなる?

①が\(\small k=-1\)の場合は、2つの円の交点を通る円ではない方程式を表すことになります。では、具体的にどんな方程式になるのか確認してみましょう。

実際に本問の①に\(\small k=-1\)を代入してみると、

\begin{split}
&\small -(x^2+y^2-4)+(x^2+y^2-6x+2y)=0\\
&\small \Leftrightarrow \space 4-6x+2y=0\\
&\small \Leftrightarrow \space 3x-y-2=0\\
\end{split}

となり、これは直線の方程式(一般形:\(\small ax+by+c=0\))になります。

【補足3】2つの方程式の交点を通る方程式

今回は2つの円の交点を通る円の方程式を求めましたが、一般的に2つの方程式を通る方程式も同様の考え方で

$$\small k(方程式 1)+(方程式 2)=0$$

と表すことができます。

【例題】
2直線 \(\small x-y+1=0\), \(\small 2x-y-3=0\)の交点と点 \(\small (5,1)\)を通る直線の方程式を求めよ。

【解答】
$$\small k(x-y+1)+(2x-y-3)=0 \space \cdots (*)$$
とおき、\(\small x=5, \space y=1\)を代入すると、\(\small \displaystyle k=-\frac{6}{5}\)と求まるので、\(\small (*)\)に代入して整理すると、\(\small 4x+y-21=0\)…【答】.

連立方程式を解く必要がないため、素早く簡単に求めることができます。

本記事のまとめ

最後に今回紹介した円の方程式を求める問題 全7パターンの解き方と解法についてまとめておきましょう。

問題の条件・キーワード 使うべき公式・解法
中心・半径が既知
軸・直線に接する
標準形(\(\small (x-a)^2+(y-b)^2=r^2\))
中心と軸・直線までの距離を半径とする
直径の両端 標準形
中点と距離から中心、半径を求める
円が通る3点のみ 一般形(\(\small x^2+y^2+lx+my+n=0\))
2円の交点を通る \(\small k(円の方程式1) + (円の方程式2) = 0\)を利用

今回は以上です。お疲れさまでした!

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