場合の数を学ぶ中で、「積の法則と和の法則の違いがわからない」「どう使い分ければいいのか迷う」と感じたことはありませんか?
本記事では、確率の分野で頻出の積の法則と和の法則について、違い・使い分けのポイントをわかりやすく解説し、具体的な例題を通して理解を深めます。
積の法則と和の法則の使い分け
積の法則と和の法則のどちらを使うかの判断ポイントをまとめます。
・積の法則:それぞれのパターンが同時に起こる(一連の流れで起こる)場合に使う
では、次章で具体的な例題を通して和の法則・積の法則の使い分け方法を解説していきます。
【例題】和の法則
答え自体は、2通りとすぐわかるでしょう。
では質問です。今あなたは積の法則と和の法則、どちらを使いましたか?どちらも使っていないと思った人もいるかもしれませんが、実は、本問では和の法則を使っています。
この問題を解くにあたって、パターンを考えて解いた人も直感的に解いた人も、おそらくは次のような思考プロセスを辿っているはずです。
サイコロの目が3の倍数になるのは…
・サイコロの目が、「3」の場合が1通り
・サイコロの目が、「6」の場合が1通り
なので、合計すると全部で\(\small 1+1=2\)通りある。
このように、当たり前すぎて無意識的にそれぞれの場合を足し合わせしていたでしょう。この足し合わせの作業を、数学では「和の法則」と呼んでるだけです。この例では、サイコロの目が3の倍数になるのは3か6の目が出た場合で、1回サイコロを振ったときには3か6のどちらか一方だけの目が出ます。逆に言うと、3と6の目が同時に出てしまうことはありません。
これが、和の法則を使うときの見極めポイントである同時には起こり得ないの意味になります。
【例題】積の法則
このとき、組み合わせは全部で何通りか。
この問題もイメージすればすぐ分かると思いますが、食べ物の種類数である3通りそれぞれに対して飲み物はお茶か水の2通りがあるので、\(\small 2 \times 3 = 6\)通りと求めることができます。
ここで注目してほしいのが、日替わりメニューは選んだ食べ物と飲み物が両方同時に出てくるということです。または、食べ物を選んでから飲み物も選ぶといった一連の流れの中で起こる出来事になっています。このように、同時に起こる・一連の中で起こる場合は積の法則を用いて計算ができます。
和の法則・積の法則を用いて場合の数を求める問題
【基礎問題1】和の法則の利用
和が5の倍数になるのは、サイコロの目の和が5または10の場合の2通りあるので、場合分けして考えていきましょう。
◆和が5になる場合
・サイコロ大の目:1、サイコロ小の目:4の場合。
・サイコロ大の目:2、サイコロ小の目:3の場合。
・サイコロ大の目:3、サイコロ小の目:2の場合。
・サイコロ大の目:4、サイコロ小の目:1の場合。
の4通り。
◆和が10になる場合
・サイコロ大の目:4、サイコロ小の目:6の場合。
・サイコロ大の目:5、サイコロ小の目:5の場合。
・サイコロ大の目:6、サイコロ小の目:1の場合。
の3通り。
最後に、それぞれ求めた4通りと3通りを足すのか、掛けるのかを考えます。2つのサイコロを振って出た目の和を求めたときに「5」になるパターンと「10」になるパターンは、両方の結果が同時には起こり得ないことから、和の法則を用いて\(\small 4+3=\color{red}7\)通り…【答】となります。
【基礎問題2】積の法則の利用

A町からB町までのルートは3通り、B町からC町までのルートは2通りです。では、今回は、積の法則か和の法則どちらを使えばよいのでしょうか。
例えば、下図のように、赤色の道で行くこともあれば、オレンジ色の道で行くこともあります。ただ、いずれの場合も、A町からB町、B町からC町の両方を通ります。A町からB町だけのルートやB町からC町までのルートだけでは、A町からC町まではたどり着けません。

このような場合、2つのルートは必ずどちらも通る(一連の流れで起こる)ので、積の法則を使います。

よって、答えは、\(\small 3 \times 2 = \color{red}6\)通り…【答】です。
【実践問題】積の法則・和の法則を用いた場合の数
最後に、今回の総まとめの1問で実力確認をしてみましょう。
3桁の整数が偶数になるためには、一の位が偶数であればよいことから、一の位は2か4の2通りになります。
百の位と十の位は何でもいいので、以下のように場合分けしてきます。
[1] 一の位が2の場合
百の位は1、3、4の3通り、十の位は1、3、4のうち百の位で使用した数字を除いた2つから1つを選べばよいので2通りになります。よって、百の位と十の位の数字の組合せは、百の位を選んでから十の位を選ぶという一連の流れで起こるので、積の法則から\(\small 3 \times 2 = 6\)通り…①となります。
[2] 一の位が4の場合
同様に、百の位は1、2、3の3通り、十の位は百の位で使わなかった2通りなので、積の法則から\(\small 3 \times 2 = 6\)通り…②となります。
最後に、[1]、[2]のパターンは一の位が2の場合と4の場合なので、同時には起こり得ない(偶数の整数を1つ作るときに一の位は2か4のどちらか)ことから、和の法則より\(\small 6+6=\color{red}{12}\)通り…【答】となります。
本記事のまとめ
今回は積の法則と和の法則の使い分けについて解説しました。どちらを使えばよいかは、基本問題であれば感覚的な理解でも解くことができますが、応用問題になるにつれて、今回解説した「同時に起こる」のか「同時には起こり得ない」のかで判断するという考え方を身に着けておかないと、どちらを使えばよいのか迷ってしまう問題が出てきてしまいます。
そのため、まずは基礎問題で今回解説した考え方で解けるようにしておくことで、応用問題にも対応できるようになるでしょう。ぜひこの機会にマスターしておきましょう。
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今回は以上です。お疲れさまでした!



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最高! 難所目印。